プロジェクト管理に悩むあなたへ:簡単にできるスクラム開発【初級編】

- プロジェクト管理がうまくいかない
- スクラム開発は今までの開発と何が違うのかわからない
- スクラム開発の流れがわからない
こんな悩みにお答えします。
本記事の信頼性

- 社員300名規模の会社のCTO経験
- スクラム開発のコンテストでの優勝経験
- 様々なプロジェクトにスクラム開発を導入
「プロジェクト管理がうまくいかない」と悩んでいませんか?
実は、この記事で紹介する「スクラム開発の流れ」を知れば、プロジェクトマネジメントの土台となる考えを知ることができます。
なぜなら、わたし自身も最初はプロジェクト管理に失敗し続け、スクラム開発を知ったことで飛躍的にプロジェクトの成功率が向上したからです。
本記事ではスクラム開発の入門として、開発手法から丁寧にスクラム開発の全体像を紹介します。
開発手法とは?
ソフトウェアの開発手法は、設計から実装まで一方向で行うウォーターフォール開発と、短期間で設計と実装とテストを繰り返すアジャイル開発に分かれます。
以下の図はウォーターフォールとアジャイルの開発工程の比較図です。

米国企業の71%が現在アジャイル開発を採用しています。
アジャイルプロジェクトの成功率は64%であるのに対し、ウォーターフォールのプロジェクトの成功率は49%です 。
アジャイル開発では考え方の規範となるマインドセットや原則を理解し実践することが大切になります 。
アジャイル開発の中でも最も人気のある手法が「スクラム開発」です。
スクラム開発の工程は、プロダクトの責任者(プロダクトオーナー)が作業を実現したいことのリスト(プロダクトバックログ)に並べ、チームは短く区切った開発期間(スプリント)で選択した作業を評価可能なソフトウェア(インクリメント)に変え、チームとステークホルダーは結果を検査して、次のスプリントに向けて調整を繰り返します。
ソフトウェア開発では作業完了時期の見積もりが重要です。
スクラム開発では、ストーリーポイント(SP)という単位を用いて大まかな見積もりを行います。
チームの作業量とプロジェクト全体のストーリーポイントを合算すれば、プロジェクトの総所要日数や完了予定時期を予測できます。
アジャイル開発の概要
アジャイル開発とは、ソフトウェアの開発手法の1つです。
この手法の特徴は、開発工程を小さな周期で繰り返すことです。
アジャイルとは「機敏な」を意味します。
アジャイル開発の原点は、2001年の17人の専門家によるアジャイルソフトウェア開発宣言文書です。

この宣言に基づく開発手法を「アジャイルソフトウェア開発」といいます。
アジャイルの代表的な開発手法には最も人気な「スクラム」、技術面を重視する「エクストリームプログラミング」、ユーザー目線で価値のある機能を重視する「ユーザー機能駆動開発」があります。
手法は大切な一方で、アジャイルの考え方の規範となるマインドセットや原則を理解し実践することが何より大切になります。
アジャイルの原則の解説はIPAの「アジャイルソフトウェア開発宣言の読みとき方」が詳しいです 。
本記事では最も人気な「スクラム」の全体的な流れを説明します。
スクラム開発の流れ
スクラムはアジャイル開発の中でも最も人気のある手法です 。
この手法に関するルールは「スクラムガイド」として公表され、定期的に更新されています。
本記事では、最新の2020年版のスクラムガイドに基づいて説明します 。
スクラム開発の全体像は以下の図に示されています。

スクラムには4つの主要なイベントがあり、それらはスプリントという包括的なイベントに含まれています。
スクラムでは、透明性、検査、適応の3つの原則を重視します。
透明性とは、創発的な作業が関係者に見える形で行われるべきであることを意味します。
検査では、スクラムの成果物と合意された目標に対する進捗を頻繁に確認する必要があります。
適応は、チームが検査を通じて新たな知見を得た際、プロセスを即座に調整することを指します。
スクラムの価値観は、「確約」(目標達成と相互支援)、「集中」(スプリントへの注力)、「公開」(作業や課題の透明性)、「尊敬」(チームメンバー間の相互尊重)、そして「勇気」(正しいことを行う勇気)の5つから成り立っています。
スクラムのプロセスでは、プロダクトオーナーがプロダクトバックログに実現したい項目をリストアップします。
チームはスプリントと呼ばれる短い開発期間で、選択した作業を評価可能なソフトウェア(インクリメント)に変換します。
スクラムチームとステークホルダーは、成果を検査し、次のスプリントに向けて調整を繰り返します。
このプロセスを円滑に進めるために「スクラムマスター」が関与します。
特に重要なのは、ステークホルダーに顧客が含まれる点です。
ステークホルダーが実際にリリースされた製品を利用しない人々で構成されると、顧客が望む製品と異なる結果になるリスクが高まります。
まとめ
本記事では「スクラム開発の流れ」を紹介しました。
この手法は、透明性、検査、適応という原則を核に、チーム全員が一丸となって目標に向かって進むための枠組みを提供します。
これからスクラム開発を始める方、または現在のプロジェクト管理方法に課題を感じている方にとって、この記事がスクラム開発への理解を深め、より良いプロジェクト運営への一歩となることを願っています。