会社を解散して学んだ3つの教訓
起業の道は多くの失敗と学びに満ちています。
今回、私が経験した会社の解散は、数々の貴重な教訓をもたらしてくれました。
ビジョンの欠如、株主選定の誤り、そして解散プロセス。
この記事では、会社を解散して得た3つの重要な教訓について共有します。
これから起業を考えている方や、現在経営に携わっている方々にとって、少しでも役立つ情報となれば幸いです。
本記事の信頼性

- 学生時代から4社を創業(1社売却)
- 大学のスタートアップ推進部門の教員を3年以上担当(現職)
- 起業の聖地シリコンバレー(米国)でインターン
会社を解散して学んだこと
今年、創業して6年目となる会社を解散しました。
主に学んだことは、ビジョンがない会社を安易に立ち上げないこと、コミットできない人に株を持たせないこと、会社を解散させることは思ったより簡単の3つです。
ビジョンがない会社を安易に立ち上げない
最初の教訓は、ビジョンのない会社を安易に立ち上げないことです。
私たちが法人化を決断した背景には、サービスを買収したいという企業が2社存在し、著作権を明確にするために法人化が必要だったという理由がありました。
当時、私たちのサービスは順調で、Webサービスのランキングサイトで1位を獲得し、成長が期待できるトラクションを得ていました。
注目も集めており、米国大手のシスコシステムズからも声がかかり、オリンピック前のイベントで展示を行いました。
(なぜかシスコが開発したサービスとして、シスコの偉い方が紹介していました 笑)
そのため、売却は容易だろうと考えました。
しかし、この法人化はサービス譲渡に近い感覚で、明確なビジョンが存在しませんでした。
結果として、買収話は両方とも白紙となり、会社の存続理由がなくなりました。
ビジョンの欠如は、会社の方向性を見失わせ、最終的には解散に至る原因となります。
コミットできない人に株を持たせない
次に学んだのは、コミットできない人に株を持たせないことの重要性です。
今回、わたしも含めた株主4人は本業が別にあり、そのうち2人は大手の正社員でした。
正社員の2人はほとんど稼働できない状態で、途中から1人は連絡すら取れなくなりました。
このような状況では、会社運営に必要な協力やコミットメントを得ることが難しくなり、チームの一体感や効率も低下します。
株主は、会社に対して真剣にコミットできる人に限定するべきです。
また、フルリモートメンバーのみで会社を運営することの難しさも痛感しました。
会社を解散させることは思ったより簡単
最後に、会社を解散させることは思ったより簡単だということです。
連絡が取れない株主がいたため面倒な部分もありましたが、それ以外のプロセスは比較的スムーズに進みました。
ただし、司法書士や税理士への支払いも必要で、資本金はすべてなくなり、不足分は個人で補填しました。
それでも、会社を解散すること自体は大きな問題ではなく、新しい挑戦への道を閉ざすものではありません。
会社の解散プロセスと費用額
実際に経験した解散のプロセスは以下のとおりです。
費用は税理士・司法書士への依頼費用含めて、30万円以内でした。
- 株主総会による解散決議
- 解散・清算人選任と登記
- 解散の届け出(司法書士依頼)
- 財産目録と貸借対照表の作成
- 債権者の保護手続き
- 解散確定申告書の提出(解散日から2か月以内:税理士依頼)
- 残余財産の確定・株主等への分配:今回は銀行預金0円のため特になし
- 清算確定申告書の提出(残余財産の確定から1か月以内:税理士依頼)
- 決算報告書の作成・株主総会での承認
- 清算結了
- 清算結了の届け出(清算結了から2週間以内:司法書士依頼)
連絡が取れない株主がいる場合には、解散決議への招集通知したことを証明する手続きが必要となります。
「呼び出したものの出席がなかったため、会社を清算しました。この場合、議決権を行使できなかったことに対して、会社側には非はありません。」と言えるようにするためです。
具体的には、郵便局の一般書留を使い、配達した事実を証明する「配達証明」を利用します。
この手続きにより、株主に対して解散の通知を正式に行ったことを証明することができます。
まとめ
会社を解散した経験から学んだ3つの教訓は、ビジョンの重要性、株主の選定の慎重さ、そして解散のプロセスの理解です。
今回の経験を糧に、再び挑戦し続けたいと思います。
