初心者にもわかるようにやさしく書いたAI(人工知能)のガイド
はじめに
みなさんは「AI(人工知能)」という言葉を聞いたことがありますか?
最近はテレビやニュース、学校など、いろいろな場所で「AI」という言葉を耳にする機会が増えてきました。自動で写真に写っている人や物を認識したり、スマートフォンの音声アシスタントがあなたの話しかけた言葉に答えてくれたり、ネット上であなたに合った商品をオススメしてくれたり…。これらはすべてAIの技術が使われています。
では、AIとはいったい何なのでしょうか?「コンピューターが人間と同じようにものを考える技術」というざっくりした説明だけでは、まだわかりにくいですよね。AIはどのようにして発展してきたのか、どうやって学習しているのか、どんなところで役に立っているのかなど、いろいろな角度からAIについて見ていきましょう。
本記事では、AIの歴史や基本的な仕組み、機械学習・ディープラーニングといった専門用語や、AIが得意なこと・苦手なこと、社会への影響、そしてこれからの未来について、なるべく中学生でもわかるようにやさしく解説していきます。AIは確かに難しそうに感じるかもしれませんが、ポイントを押さえれば、「こういうことか!」と理解が深まってくるはずです。
第1章:AIって何? 基本のき
まずは、AIの定義(意味)について、なるべくやさしく説明してみます。
1-1. AIとは「人工的に作られた知能」のこと
AIとは「Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)」の頭文字をとった言葉です。
- Artificial:人工的な
- Intelligence:知能・知性
つまり「人工的に作られた知能」を指します。人間の脳のように「考える」ことができる機能をコンピューター上で実現しようとする試み、あるいはその技術をAIと呼びます。
ただし、実際にはまだ“人間とまったく同じレベル”に考えられるAIは存在しません。人間と同等、あるいはそれ以上に「状況を理解して判断する」能力を持つAIは、映画やアニメの中の話であって、現実にはまだ実現されていません。とはいえ、特定の分野に限ってはすごく優れた性能を発揮するAIがすでに開発され、私たちの生活や産業の中で活躍しています。
たとえば、画像を認識して「これは猫です」「これは犬です」と高い精度で判別したり、ある特定のゲームの対戦においてはプロよりも強い成績を出したりなど、「限定された範囲」での問題解決がとても得意です。
1-2. なぜAIが注目されるの?
AIは、人間のように頭を使って行う作業をコンピューターが代わりにやってくれる可能性を秘めています。
- たくさんのデータを高速に解析できる。
- ルールや手順を自動化できる。
- 膨大な情報の中から法則を見つけ出せる。
こうした特徴から、「人手が足りない!」とか「大量のデータを処理するのが大変!」という問題をAIが補ってくれるのではないかと期待が高まり、世界中で研究や開発が進んでいます。
AIの技術が進めば進むほど、今まで人間が行ってきた単純作業を代わりに行ってくれるだけでなく、もっと複雑な判断や予測が必要な仕事もサポートできるかもしれません。一方で、AIに仕事を奪われるかもしれない、という不安の声もあります。そのあたりの話は後の章で詳しく解説します。
1-3. AIは「ソフトウェア」と「ハードウェア」の両面で支えられる
AIは、単純にソフトウェア(プログラム)だけで成り立っているわけではありません。大量の計算を瞬時にこなすためには、コンピューター自体の性能(ハードウェア)も必要です。近年は、AIの研究が進むにつれ、AI向けの特別なチップ(GPUやTPUなど)が登場しました。これにより、従来のコンピューターでは何日もかかった計算が数時間、あるいは数分で終わるようになってきています。
「AIを動かすための高速な計算機」と「AIの仕組みやアルゴリズム(手順)を組んだソフトウェア」がそろって、はじめて現代のAIが活躍できるのです。
