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米国MBA式「5パラグラフエッセイ」で鍛える効率的ビジネスライティング

きたたく

こんにちは、アメリカのMBAに在籍中のきたたくです。

ビジネスパーソンが国際的な舞台で活躍する上で、論理的かつ簡潔な文章作成スキルは欠かせません。そのスキルを体系的に磨く手法として、アメリカのMBAプログラムで標準的に教えられているのが「5パラグラフエッセイ」と呼ばれる文書構成法です。パラグラフとは日本語で言う段落です。

この書き方は、第二次世界大戦後から続く米国の学術水準向上政策の一環として確立され、特に「スプートニク・ショック」以降、科学技術分野での急速な人材育成を可能にするため、効率的な情報伝達法として広く用いられてきました。

英語圏の標準的なエッセイ・フォーマットである5パラグラフエッセイは、研究者、実務家、学生が共通ルールの下で明晰に意見を伝え合うために発展し、現在ではビジネスライティングにおいても「伝える力」を鍛える有力な手法として位置づけられています。

本記事では、5パラグラフエッセイの基本構成や、その逆手をとった「速読・要点把握」のテクニック、さらに実務で活用する際の具体的な手順について解説します。また、一般的な「パラグラフライティング」との違いにも触れ、より実践的な文章構築法を身につける一助とします。

5パラグラフエッセイとは何か

5パラグラフエッセイは、その名の通り「5つの段落(パラグラフ)」で構成される定型的なエッセイ形式です。基本的な流れは次のとおりです。

  1. イントロダクション(序論)
    テーマや結論の方向性を簡潔に示す段落です。読者はここで「何について述べられるのか」「最終的な主張は何か」を把握します。
  2. 本論(メインボディ)1段目
    イントロで示した結論を支える一つ目の重要根拠や例示を述べます。
  3. 本論2段目
    二つ目の根拠や事例を提示します。できれば重要度の高いものから順に並べ、論点に一貫性を持たせることが理想です。
  4. 本論3段目
    三つ目の根拠や事例を示し、主張を多面的・確固たるものにします。
  5. 結論(まとめ)
    最初のイントロで予告した結論を再確認し、全体を締めくくります。

これら各パラグラフは、1つの段落=1つのトピックを原則とし、段落冒頭には必ずそのパラグラフで扱うテーマ(トピックセンテンス)を明示します。その後、トピックを支える3つ程度の具体例・根拠を配置することで、段落内部を筋道立てて展開します。

効率的な「拾い読み」を可能にする構造

この定型的な5パラグラフ構造は、書き手だけでなく読み手にも恩恵をもたらします。読者はイントロダクションと各パラグラフ最初のトピックセンテンスをざっと読むだけで、文章全体の論点と重要な根拠を即座に把握できます。つまり、この明快なフォーマットは「多量の英文を効率よく読み解く」ための仕組みでもあるのです。

ビジネスシーンでは、膨大な資料や報告書に目を通す必要がある中で、すべての文を精読する時間はありません。5パラグラフエッセイのルールを用いて書かれた文書は、要点を拾い出すことが容易になり、経営判断や意思決定の迅速化に貢献します。

実践的な書き方手順

実際に5パラグラフエッセイを作成する際は、以下の手順が有効です。

  1. まず結論から書く
    はじめに結論部分を1~2文でまとめます。これが文章全体の「軸」となります。
  2. 結論を冒頭と末尾に配する
    冒頭(イントロ)にこの結論を書き、同じ結論文を一旦最終段落(結論)にもコピーします。後で表現を変えて最終的に仕上げる前段階です。
  3. 根拠となる本論段落の作成
    結論を支える根拠を2~3つ、重要度の高いものから順に挿入します。それぞれ独立したパラグラフとしてまとめます。
  4. 上から下まで読み通して整合性を確認
    結論→根拠(本論1~3)→結論の流れを一気通貫で読み、主張が筋道立っているか、論理に飛躍がないかを確認します。
  5. 結論文の表現微調整
    冒頭と末尾で同じ結論を少し表現を変えながら言い直します。こうすることで結論を強調しつつも、くどくならずバランスを保ちます。

パラグラフライティングとの違い

「パラグラフライティング」も一段落一主題で進める文章技法ですが、5パラグラフエッセイはその技法を「5段落で完結する」という明確な型に落とし込んだものです。パラグラフライティングは論理的な文章を作るための基本スキルであり、その応用形として、5パラグラフエッセイは「序論・本論・結論」のセットを定型化し、読み手が期待する読み筋を常に示すことを重視します。

パラグラフ・ライティングのおすすめ書籍

パラグラフ・ライティングの理解を深める一冊としては、『書く技術・伝える技術』が特におすすめです。初めて読む方でも、その理論的かつ実用的な内容に触れることで、まさに「目から鱗が落ちる」ような感覚を得られるでしょう。

私自身、これまでに4冊の商業出版を手がける中で、常にパラグラフ・ライティングを念頭において執筆に取り組んできました。そのおかげで、読者が論旨を素早く理解し、興味を持ち続けられる文章作りが可能になったと感じています。

そもそも結論がよくわからない場合

結論そのものが不明瞭で、そもそも自分が何を主張したいのか掴めない――そんな状況に陥ることは、決して珍しくありません。私自身も、しばしば同じ悩みに直面してきました。そのような場合、単に「書き方」を工夫する前に、自分の考えを一つの明確な主張へとまとめ上げる「考え方」の技術を身につける必要があります。

そのための参考書として特におすすめなのが『考える技術・書く技術』です。この本は結論の導き方を基礎から解説しており、言いたいことが多すぎて一つのメッセージに集約できない、という方に最適なガイドとなるでしょう。私自身も、主張が曖昧な状態に陥った際には、この書籍で紹介されているピラミッド構造を紙に書き出しながら思考を整理しています。これによって、複雑なアイデアを整理・統合し、読み手が理解しやすい明確な主張へと導くスキルを磨くことができます。

まとめ

まとめると、5パラグラフエッセイは、イントロ・本論3段階・結論という明確な流れと、1段落1トピック原則による効率的な情報伝達を実現します。このフォーマットは、読み手が瞬時に要点を把握できるため、ビジネス文書の「わかりやすさ」と「使いやすさ」を大幅に向上させます。パラグラフライティングの基本スキルを身につけた上で、5パラグラフエッセイという型を習得すれば、戦略的かつ説得力のあるビジネスライティングが可能になるでしょう。

ABOUT ME
きたたく
きたたく
学習工学博士
自由に生きる人を増やしたい大学教員・経営者。
生成AIで経済的自由を達成するための知識を発信中。
元不登校から飛び級で博士号(工学)を取得した連続起業家。
プログラミングを通じて「U-22 プログラミングコンテスト CSAJ 会長賞」「IoT Challenge Award 総務大臣賞」「人工知能学会研究会 優秀賞」など40件を超える賞を受賞。
スマホアプリ会社を創業(売却)し、プログラミングスクールの会社を創業(20店舗経営)

著書:知識ゼロからのプログラミング学習術(秀和システム) 他多数
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